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読書会の進め方

投稿日:2022.05.25

更新日:2022.06.17

かつて大学生はよく自主的に読書会をして勉強していたと思います。

現代の大学生はなかなか自主的に読書会をしようとしないので,授業の中に読書会を取り入れてみました。そのやり方を紹介します。

準備するもの

  • 読書会で読む本(人数分必要)
  • 付箋やノート(読書会の前に各自が読んでいくときにメモを書く)
  • 名札(画用紙を適当な大きさに切って,二つ折りにして立たせると見やすい)

ポイント

  • 人数が多い場合は,班分けが必要。各班4名前後(3~5名くらい)が最適。クラス全体で同じ本を読んでいる場合は,班のメンバーを毎回入れ替える。毎週冒頭で班分けをする際に,名札を利用する(出席確認と班分けが同時にできる)。
  • 各自が興味を持ったテーマだけで終わってしまう場合が多いので,教員が適当なところで(たとえば開始20分後),考えを深めるテーマに進むよう指示を出してもよい。

手順

1

【事前の準備】

読書会の前に,決められた本(あるいはその一部)を参加者は読んでくる。その際,本に書き込みをしたり(自分の本の場合),付箋やノートにメモを書いたりしてくる。

2

【班分け】

教員は,出席者の名札をランダムに振り分けて班分けをする。それぞれの班から1名世話人を指名し,その人が班員を集めて,班を作る世話をする。世話人の名札には印を付け,できるだけ多くの人が世話人を経験するように割り振る。

3

【自己紹介】

班のメンバーに初対面の人がいる場合は,簡単な自己紹介をする。

4

班の誰か(世話人でもよい)が,最も興味を持ったテーマについて紹介する。他のメンバーは,自分が用意した付箋やメモの中に関連するものがあれば,それを紹介しながらコメントする。

5

一つのテーマが一段落したら,次の人が,最も興味を持ったテーマについて紹介する。先ほどと同様に,他のメンバーは,自分が用意した付箋やメモの中に関連するものがあれば,それを紹介しながらコメントする。

6

このようにして,メンバー全員が自分の最も興味を持ったテーマについて紹介し,コメントし合う。

7

この一巡目が比較的早く終わったら,同様にしてもう一度,各自が興味を持ったもう一つのテーマについて紹介し合い,二巡目を回してもいい。場合によっては,三巡目を回してもいい。ただし,特に紹介すべきことがない人はパスすることも認められる。

8

一巡目ないし二巡目が終わった段階で,みんなが考えを深めることのできるテーマを設定し,そこに焦点を当ててさらに考えを出し合ったり,質問をし合ったりする。

9

さらに時間があれば,別のテーマを設定し,話し合いを深めてもいい。

該当カテゴリー

田中浩朗さんの投稿「読書会の進め方」は次のライセンスの下に提供されています。

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