ロールプレイングのフィードバックに360度カメラを活用
キャリア教育演習科目において、社会人インタビュー前のロールプレイングの様子を360度カメラで収録し、セルフフィードバックとピアフィードバックを行うことで、学びを深め実践の質を向上させる。
インタビューのロールプレイングにおいてはインタビューワーとインタビューイーとオブザーバーの三者の撮影を行い(写真黄色がカメラ・マイクの位置)、収録後に観ながらフィードバックの機会を設けることで、一方向・一つの役割からの気づきだけでなく視点や役割・立場を代えて課題を抽出し、その解決のためのフィードバックを行っていく。
準備するもの
- 360度カメラ(プレゼンテーションやロールプレイングの映像を撮影する)
- 専用マイク(プレゼンテーションやロールプレイングの音声を360度で収録する)
- 三脚(撮影時の固定のため)
ポイント
実際に学外(現場)に出るだけでなく、事前に学内で疑似体験の機会を設け、各自の体験を事例に能動的な学びの機会を提供していく。
実践では目先の知識や技法を身に付けるだけでなく、その背景や要因を自身で考え、多様な形態の体験を通して学びのセンスを鍛えていく。
収録データは授業時間内に履修生のみの視聴に限定する。
プレゼンテーションのトレーニングにおいても360度カメラは活用できる(プレゼンターと聴衆を含め全方向から撮影する)。
手順
1
授業初回(実施前)に、履修生を対象に情報リテラシー教育を施し、履修生の了解を得る。グランドルールの厳守も徹底する。
2
3人チームをつくる。学生役、キャリアモデル役、オブザーバー役を決める。
3
ロールプレイングの実施:方法を伝え、準備ができたらスタート。360度カメラで映像を収録
4
フィードバック:オブザーバー役が進行を務め、学生役、キャリアモデル役、オブザーバー役の順で、1.それぞれが感じたこと、2.できたこと、3.改善点を伝え他のメンバーから意見をもらう。
5
ロールプレイングとフィードバックを、計3ラウンド行い、3人がそれぞれすべての役(3つの役)を順に担っていく。
6
360度カメラ映像(出演者の承諾済)をモニターに映して観る。その映像をもとにチームで意見を共有する。
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《参考》
プレゼンテーションにて使用する場合の設置例(黄色がカメラ・マイクの位置)
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実践にあたり、矢野浩二朗准教授(大阪工業大学・MOSTフェロー)に、撮影手法をはじめ教具・教材としての活用、注意点や発展・応用について指導を受けた。
該当カテゴリー
勝又あずささんの投稿「ロールプレイングのフィードバックに360度カメラを活用」は次のライセンスの下に提供されています。